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「絵本屋さんで数学講座『数の悪魔 ―算数・数学が楽しくなる12夜』を読む」を開催しました

4月23日(月)、午後3時~5時という昼間の時間帯でしたが、絵本屋さんで数学講座という初めての試みが無事終了しました。神保町のブックハウスカフェの大きい個室がほぼ満員で、お子様連れも2組いらっしゃいました。講座風景

作者のエンツェンスベルガーのこと、「47年グループ」のことや、同じくバイエルン州にゆかりをもつ他の作家とのつながり、また登場人物の名前などについて、英訳書と読み比べてわかったことなどを紹介した後、第1夜から第3夜までの各章(各夜)の数学的内容を、その理論的背景や発展的内容について述べました。また、数の性質の習得を支援するために考案したトランプ・ゲーム「360」を紹介してみんなで楽しみました。

『数学小辞典』について

矢野健太郎・茂木勇・石原繁(編)(1968)『数学小辞典』共立出版

には、高校時代に大変お世話になりました。中学までは島で育ち、頼りにする書物がほとんどなく、数学はまったくの手探りで我流でやるしかありませんでした。高校に入学してすぐに図書館の数学関係の本を調べ、高校の図書室に約50冊、市立図書館に約100冊の数学関係書があることがわかったので、それを3年間で読む計画を立て、読みやすそうな本から始めて片っ端から読んでいきました。それでも1年の夏休みを過ぎた頃には知らない数学用語が満載の本に行き当たり、閉口しました。それで、9月21日、意を決して街の書店で『数学小辞典』を買い求め、通読することにしたのです。

ところが、「一対一の対応」の項目に来て、相当する英語が "one-to-one corespondence" と、'r' が重なっていないというタイプミスに気づき、「植木算」「円周角の移動」「虚根」では論理的な誤りに気づきました。また円周率πの値が小数点以下895桁まで掲載されていますが、数字が6か所誤っていました。

数検カレンダー2018をいただきました

今日、数学仲間の一人から、「数検カレンダー2018」をいただきました。4月から翌年3月まで、毎日1問、数学の問題がついています。大半の問題はその数学仲間が作られたとのこと。力作ぞろいで、本当に頭が下がります。家族で毎日楽しもうと思います。発行元は日本数学検定協会です。教育の場でぜひ活用するといいと思いますが、残念ながら非売品とのことです。米国ではアメリカ数学会が同様のカレンダーを出しているそうです(こちらは1月から12月まで)。

4/23(月) 絵本屋さんで数学講座 『数の悪魔 ―算数・数学が楽しくなる12夜』を読む

昨年の子どもの日に神保町にオープンした「ブックハウスカフェ」で、「絵本屋さんで数学講座」という企画を実施することになりました。

まずは子どもから大人までの数学読み物のロングセラー、『数の悪魔 ―算数・数学が楽しくなる12夜』を読み解く講座を開きます。

素因数色彩の理論(素因数分布論)について発表しました

素因数色彩の理論は、ジェームズ・ケアリーの一節が気になって始まったささやかな研究ですが、今探求していることが既存の理論のどこにつながるのか、まだわかりません。長らく数学から離れていたので、この理論を探求しながら、数学のいろんな分野のことを学び直すつもりで進めています。

この理論について、2月9日と23日、飯高先生の講座の中で2回にわたって発表させていただきました。9日は「素数の平行移動」と「自然数のオイラー関数」それぞれについての素因子指数列と素因数色彩について、23日は「素数全体の集合」「素数べきの集合」「自然数の根基(ラディカル)」それぞれについての素因子指数列と素因数色彩と、今回新たに考察した「素因子指数列の逆関数」について発表しました。

「素因子指数列の逆関数」は、ある数列が与えられたとき、それをある数の素因子指数列とみなして元の数を求めるという操作で、「逆素因子指数列」と呼びます。逆素因子指数列は、拡張実数 (実数に正負の無限大を加えた集合) を項とする数列全体を定義域とし、拡張実数を値域とする写像と考えることができます。

2018年、あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。

昨年末に望月新一氏によるABC予想の証明の正しさが認められて専門誌に掲載予定であることが報道されました。ABC予想に関連して現在知られている最も「質」の高い a, b, c の組み合わせ

2 + 6436361 = 6436343 (2 + 310*109 = 235)

にちなんだ小町算を作ってみました。

2 + 6 * 4/3 * 63 * 4 * 1 = (6 + (4 + 3) * 63 * 4) / 3 = 2018

ABC予想の解決により、多くの未解決問題が同時に解決しました。たとえばブロカール、ラマヌジャンが独立に提出した、

n! + 1 = m2

プラトンから素因数色彩の理論へ

昨日、飯高先生の講座の中で、新しい研究発表をさせていただきました。「プラトンから素因数色彩の理論へ」と題したもので、プラトンが『法律』の中で都市の適正な戸数規模を 5040 とした理由を考察する中で高度合成数について調べ始め、「素因数色彩」という概念の着想に至った経緯を話しました。

荒唐無稽に思われるアイデアかもしれませんが、いろいろ興味深い結果が導かれます。この中にはすでに知られているものもあるかもしれませんので、先行研究を調べたいと思っていますが、どのように検索すればよいか、悩んでいます。昨日聞いていただいた中では、「全く聞いたことがない」と言われましたが、どこかでつながりのある研究はあると思いますので、時間のある時に探してみたいと思います。

「エレガントな解答」で紹介されました

『数学セミナー』の「エレガントな解答をもとむ」というコーナーに、今年の1月号の問題からなるべく投稿するようにしてきました。正解者として名前が載るだけでもうれしいことですが、今日発売の7月号(4月号で出題された問題)でも、本文中で私の解答を紹介してくださいました。問題は (1)、(2) と分かれているのですが、(1)、(2) を順番に解いた後、(2) を少し拡張した定理が成り立つことに気づき、その定理を使えば (1) が簡単に解けることを示したものです。

『数学セミナー』2017年7月号これで、4月号から4号連続で本文中で紹介していただいたことになり、自分でも大変驚いています。と思ったら、6月号の問題の提出期限を過ぎてしまっていました。このところ非常に忙しくなり、時間のある時に解こうと思って、まだ問題にも目を通していませんでした。今年度はもうあまり時間が取れなくなるので、しばらく、コンスタントに投稿するのは難しいかもしれませんが、なるべく時間を捻出していきたいと思っています。
 

有理数と等比級数

昨日3月11日発売の『数学セミナー』2017年4月号の「エレガントな解答をもとむ<解答>」で、私の解答が本文中で紹介されました。

『数学セミナー』2017年4月号これは、1月号に出題された問題で、熱心な中学2年生からのある質問に対してエレガントに解答してください、というものでした。私自身、若い人に様々な数学の概念を、要求される予備知識を最小限にして(要するになるべく平易に)説明することはとても重要なことと思っているので、こういう問題で私の解答が評価されたのは本当にうれしく思います。本文中で私の名前を5回も挙げて、随所に私の解答を引用してくださり、正解者の中でも特に「エクセレント」と評価された2名のうちに挙げてくださいました。これは、十代の頃に送った解答が「最高にエレガント」と評価されて以来のことで、大変ありがたく思います。

熱心な中学2年生からの質問は、

1729 の秘密――ラマヌジャンの1 秒間――

今日 2016 年 10 月 28 日、飯高先生が講座の中で発表の時間をくださり、1729 についての発表をさせていただきました。ハーディから 1729 という数字を聞いた瞬間にラマヌジャン (Ramanujan) の頭にひらめいたことについての一つの仮説を提示しました。1729 が、「2つの立方数の和として二通りに表すことのできる最小の数」であることの理論的な証明と、その背後にある数学的な構造の解明を行いました。

1729 Ramanujan Bangladesh

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