1729 の秘密――ラマヌジャンの1 秒間――

1729 の秘密――ラマヌジャンの1 秒間――

今日 2016 年 10 月 28 日、飯高先生が講座の中で発表の時間をくださり、1729 についての発表をさせていただきました。ハーディから 1729 という数字を聞いた瞬間にラマヌジャン (Ramanujan) の頭にひらめいたことについての一つの仮説を提示しました。1729 が、「2つの立方数の和として二通りに表すことのできる最小の数」であることの理論的な証明と、その背後にある数学的な構造の解明を行いました。

1729 Ramanujan Bangladesh

この発表を、今日という日に行うことができたことも、嬉しいことだと思っています。もしラマヌジャンが生きていたら、こんなことを言うかもしれません。

「今日はとてもおもしろい日付ですね。後ろから見ていきましょう。28日の28は完全数なのはもちろんのこととして、1から7までを足した三角数です。10月の10は1から4までを足した三角数ですし、2016年の2016は1から63までを足した三角数でもあります。月と日が共に三角数となる日は1年に28回ありますが、今日はその28回目、最後の日なんですね。この次に年、月、日が三角数で揃う日は64年後の2080年1月1日まで待たなければなりません。」 (ちなみに、平成28年の 28 も三角数です)

このような日に発表の機会を与えていただいて、とてもありがたく思いました。

発表の資料にリンクしますが、使用する数学も高校レベルを超えていないと思いますし(私が扱えるのがそのレベルということですが)、アイゼンシュタイン整数環を使ったところは馴染みが薄いかもしれませんが、自分なりに工夫して、なるべく読めばわかるように書いたつもりです。

数学好きな方であれば、楽しんで読んでいただけるのではないかと思っています。

発表原稿の PDF を下にリンクしましたので、よろしければご一読ください。

1729の秘密  (「補遺: コンピュータによる落ち穂拾い」に少し加筆したものに差し替えました。(11月3日))

なお、写真の道路は、ラマヌジャンの時代には母国のインドであり、現在は国が分かれてバングラデシュとなった地域の街道です。木立のトンネルがあまりにも美しいので、車の中かから撮った写真です。

コメント

10月29日土曜日、「奇蹟がくれた数式」を飯高先生はじめ数学仲間5人で観てきました。ハーディとラマヌジャンの文化の違いによる摩擦なども丁寧に描かれていて、それらの摩擦を徐々に乗り越えながら人間としての交流が深まる過程も興味深かったです。

「1729」のシーンはハーディの著述とは場面が異なりましたが、エンディングも含めて効果的な演出だったと思います。

映画を観た後の懇親会でも話題になりましたが、ラマヌジャンが招聘されたケンブリッジでは留学中のマハラノビスとの会話も出てきます。調べてみたら、マハラノビスはラマヌジャンよりも6歳ほど年下で、ラマヌジャンが来る前の年からケンブリッジにいたようです。

カルカッタ出身で、タゴールとも少年時代から親交があったそうです。マハラノビスの時代のベンガルは、ベンガル分割やベンガル飢饉など、政治や社会で大きな動きがありました。その中で、統計学と社会の関係をどのように見ていたのかな、など興味がわきました。

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